円の支配者

円の支配者 - 誰が日本経済を崩壊させたのか
[引用]
「バブルの創出も崩壊も日銀の『日本改造10年計画』の中に組み込まれていた」というのが本書の主題である。著者のリチャード・A・ヴェルナーは日本銀行の客員研究員時代の調査をもとに、権力が集中し、コントロールを失った日銀の内部事情を明らかにし、その金融政策がバブルの創出、崩壊にいかなる影響を及ぼしたのかについて厳しい指摘をしている。
経済政策は旧大蔵省が行う財政政策と中央銀行(日本銀行)が行う金融政策に大きく分けられる。だが、戦後の日本においては、大蔵省の財政政策ばかりに注目が集まり、日本銀行の経済に対する影響力は見過ごされていた。著者によれば、財政政策の効果は日銀が貨幣をコントロールすることで変えられるし、実際に日本銀行はそうすることによって日本の構造改革を進めようとした、というのだ。
本書を読めば、国民によって選ばれた人間ではなく、「プリンス」と呼ばれる一部のエリートが日本経済を動かしているという事実に、恐れを抱かずにはいられなくなる。論議をかもすこと間違いなしの衝撃的著作である。
内容紹介
バブルの創出も崩壊も日銀の「日本改造十年計画」の中に仕組まれていた! 政府が景気回復に向けて必死の努力をしていたとき、なんと日銀は信用を収縮させ、景気回復を故意に遅らせたのである。 なぜか? 著者は名探偵のごとく犯人を追いつめ、遂に日銀の陰謀ともいえる行動を突き止める。 日本を震撼させる力作!
<主な内容>
・戦後五十年、日本を支配した日銀の五人の総裁
・日銀の窓口指導と日本の覇権をめぐる争い
・実験―日本の最初のバブル経済
・不況を長引かせた日銀
・大蔵省と日銀の「バトル・オブ・YEN」
・日銀の「日本改造十年計画」
・景気浮揚―回復は始まっている
・セントラル・バンカーが暮らしを支配する
内容(「BOOK」データベースより)
この本は新進のドイツ人研究者による、真に衝撃的な、日銀と日本経済の研究である。われわれはこの本をとおして、初めて、バブルの創出と崩壊、この十年の日本の苦境の真因を知るだろう。政府が景気回復に向けて必死の努力を重ねていたとき、なんと日銀は信用を収縮させ、景気の回復を故意に遅らせたのである。なぜなのか?これが本書の核心である。著者は名探偵のごとく、犯人を追いつめ、遂に日銀の陰謀ともいえる行動を白日のもとにさらした。日本を震撼させる快著。
内容(「MARC」データベースより)
バブルの創出も崩壊も日銀の「日本改造10年計画」の中に組み込まれていた。日銀の行動を白日のもとに晒す。新進のドイツ人エコノミストによる、日銀と日本経済の研究。
著者について
1967年ドイツ・バイエルン州生まれ。オックスフォード大学大学院博士課程を経て、東京大学大学院で経済学を専攻。ドイツ銀行証券会社、野村総合研究所経済調査部等を経て、91年末~93年末までオックスフォード大学経済統計研究所の研究員として日本銀行金融研究所及び大蔵省財政金融研究所で研究を重ねる。97年より上智大学講師。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ヴェルナー,リチャード・A.
1967年、ドイツ・バイエルン州に生まれる。オックスフォード大学大学院博士課程を経て、東京大学大学院で経済学を専攻。ドイツ銀行証券会社(1989)、野村総合研究所経済調査部(1990)、日本開発銀行設備投資研究所(1991)では初の「下村フェロー」に。91年末~93年までオックスフォード大学経済統計研究所の研究員として日本銀行金融研究所及び大蔵省財政金融研究所で研究を重ねる。97年より上智大学講師。金融経済学と国際・開発経済学を講じている。98年プロフィット・リサーチ・センターを設立、取締役チーフ・エコノミストに。91年10月、処女論文“The Great Yen Illusion”で日本が「歴史的規模の不況型クレジット・クランチ」に移行し、日本の銀行が破綻しかねないことを指摘した。氏の論文は内外の専門誌で常に大きな注目を集めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
Princes of the Yen: Central Banks and the Transformation of the Economy
ドキュメンタリー映画「円の貴公子達(支配者)」
日本の金融システム
バーゼルの塔:BIS の世界統一通貨を発行する秘密裏の計画